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2022/11/22

インタビュー

インタビュー

『星のおくりもの』のつくりて 株式会社詫間宝石彫刻

大切な方のご遺骨を納められる天然石の遺骨ペンダント『星のおくりもの』。
制作を手掛ける株式会社詫間宝石彫刻さんに『星のおくりもの』に込めた想いを伺いました。

株式会社 詫間宝石彫刻

https://www.takumahouseki.jp/

富士山、八ヶ岳、南アルプス…日本を代表する美しい山々に囲まれた山梨は良質な水晶が産出されたことから唯一の水晶加工の生産地として発展しました。
私ども「詫間宝石彫刻」は甲府の地で受け継がれてきたものづくりの姿勢や意識で作品作りを行なっていき、日本はもとより世界に向けて発信していきたいと考えています。

1967年 詫間宝石彫刻製作所として創業
2000年 詫間宝石彫刻に社名変更
2003年 現在地に工場を移転
2020年 旧工場跡にshowroomをオープン
2021年 法人化

―はじめに、『星のおくりもの』が生まれるまでの背景とストーリーを教えていただけますか?

天然石のお位牌『星牌』を詫間宝石彫刻で制作しており、今回まなかさんから「星牌を購入した人から、身に着けたい、いつも持っていたいとお声を頂くことが多い」というお話をお伺いしまして。そこから『星牌』と同じ石で、いつも身に着けていられる遺骨ペンダントの制作がスタートしました。『星牌』をすでにお祀りされている方にとって、なるべく『星牌』と繋がっているように見えるようデザインをつめていきました。

―『星のおくりもの』はどんな時に身に着けていてほしいでしょうか?

大切な誰かを想う時に身に着けてほしいなと思っています。『星のおくりもの』を選んでいただいた方にとって、近くで見守ってくれる存在になったらいいなと思います。

―つづいて、『星のおくりもの』に対するこだわりを教えていただけますか?

こだわった部分でもあり難しかった部分でもあるのですが、地金と石を一体化させているところです。これは詫間宝石彫刻の独自技術になるのですが、「同摺(どうずり)」という技術を使って異素材の18金と石を一体になるように繋げています。地金部分にお骨を入れたいというお話でしたので、そこから「同摺」を使って石をどうつないで形にしていくか検討していきました。『星牌』と繋がったデザイン、というのが初めにあったので、そこはおさえつつシンプルな形に仕上げています。

―では、『星のおくりもの』について詫間宝石彫刻さまが一番気に入っているところはどこでしょうか?

現代的なシンプルな形で、いつも身に着けていても飽きが来ないところです。実は、シンプルな形が一番作るのが難しくて。通常は石をデザインしてから地金を留めることを考えていくのですが、『星のおくりもの』の場合は最初から地金と石を一体化したデザインで検討されていたので、シンプルな形に落とし込んでいくのが難しかったですね。

―『星のおくりもの』で美しいと感じているところはどこでしょうか?

星牌と身に着けている石がつながっているところが美しいのではと思います。星牌も星のおくりものも原石ひとつひとつから作っています。お位牌と遺骨ペンダントが同じ原石からできているというのは他にはない特徴だと思います。

―詫間宝石彫刻さまのお仕事の流儀について教えてください。

石を非常に大事にしています。石は自然から頂くものなので、大量生産できるものじゃない。なので、例えば原石を切る時はなるべく石が無駄にならないように切っています。

―最後に、詫間宝石彫刻さまにとって「偲び」とは何でしょうか?

そうですね…「過去から受け継いできたものを次へつなげていくこと」でしょうか。私たちが受け継いできた甲州水晶貴石細工は山梨県甲府に300年続いている伝統工芸です。受け継いできたものを絶やしてはいけない、若い職人たちへ技術を受け渡していかなければならないと、常に心がけています。それだけではなくて、有限である石を大事にしていくこと、甲府という地域に根差してやっていくこと。こういった過去からの繋がり、人との繋がりが非常に大事なことだと思っています。

「星のおくりもの」制作風景