2026/08/06
フィロソフィ
想うと、暮らす。
-16年間変わらない想い-
私たちまなかは、ずっと考えてきました。
別離は、大切な人との関係が終わることではない。
形は変わっても、人と人とのあたたかな関係は続いていく、と。
ただ、慌ただしい日々のなかで関係の糸を保つためには、ほんの少し、誰かの手助けが必要なのかもしれません。そうでないと、繊細で柔らかなその糸は、情報の波に埋もれてしまいます。
私たちは考えました。多くの不安や悲しみと向き合ってきた私たちだからこそ、できることがある。暮らしのなかに、大切な人とのつながりを感じられ、心の拠り所になる場所をつくりたい。それが「いのりの道具屋まなか」のはじまりでした。
不安なとき、寂しいときには「ここにいるよ」と寄り添い、道に迷ったときには、方向を指し示してくれる、心の支柱のような存在。お墓のような特定の場所ではなく、家の中にあって、いつでもあの人を近くに感じることができるお位牌やお仏壇。私たちはその意味を深く考え、全国各地の職人とともに大切に作りあげてきました。
星牌 石の職人:詫間宝石彫刻 詫間 亘 氏
なぜこの形なのか、どうしたらもっとつながりを感じられるか。目で見る安心感、手で感じる温もり、風景と一体になる美しさ……そんな一つひとつを大切に、想う人の顔や情景を思い浮かべながら磨き上げてきたのです。
ここに並ぶのは、特別な日のためのものではありません。暮らしのなかであの人の存在を感じ、つながりを感じられることを何より大切にした、日々の道具です。
あの人に見ていてほしい、背中を押してほしい、ただ幸せでいてほしい。そう願う時間は、たとえ一方通行であったとしても、人とともに生きる私たちにとって、何より豊かでかけがえのない時間です。それでも、心のどこかに埋められない寂しさを感じる瞬間がある。
そんなとき、同じ空間に今日も変わらずあの人がいてくれたら。あの人を想い、ふとした瞬間にあの人の存在を感じることができたら。私たちの心は穏やかな慈しみの気持ちで満たされます。
人は一人では生きていけません。慌ただしい日々のなかで、ふと足を止めて、穏やかな時間を味わうこと。大切な誰かと心を通わせられること。目の前の人を想い、今日を生きていけること。それが、「想うと、暮らす。」ということなのだと思います。
私たちは16年前から今日までずっと、「いのりの道具屋まなか」を通じて、人を想うそれぞれの暮らしが続いていくようにと願っています。




